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【症例報告】入れ歯が割れる原因はかみ合わせ!

今回の症例報告は『入れ歯』と『咬み合わせ』についてです。

 患者さんは入れたばかりの下の入れ歯が割れたとのことで来院されました。


矢印の部分が破折しているところです。



何度直してもすぐ壊れてしまうとのことでした。



入れ歯を入れていない状態



咬んでもらった状態の正面観です

なぜ、作ったばかりの『入れ歯』が割れてしまうのでしょう?

原因は『咬み合わせ』にあると考えられます。

注意すべき点は下の前歯のすり減りかたと咬んだ状態で下の前歯がまったく見えなくなっている点です。

元々はこのような状態ではなかったはずです。

この患者さんのこうなってしまうまでの過程を考察してみましょう。

まず、歯槽膿漏なのか、虫歯であったのかはわかりませんが、臼歯といわれる奥歯を失ったことにより

前歯を多用するようになったため、食事・歯ぎしりにより前歯が酷使された結果前歯がすり減っていったのではないでしょうか。

この状態を変えずに『入れ歯』を作ったとしても薄い入れ歯しか入らないため結果薄い入れ歯が割れることになったのではないでしょうか。

治療方法について

1.『咬み合わせ』を元の状態に近づける


↑↑患者さんの模型

上の歯と下の顎の隙間がとても狭いのが分かります。

そこで、元の状態に近づけるためここにスペースを作らなくてはいけません。

2.プラスチックの『マウスピース』の作成


↑↑マウスピース

これを装着すると
 

↑↑マウスピースを装着した状態①

スペースが出来たのがお判りでしょうか?左右のバランスもとれていい感じです。



↑↑マウスピースを装着した状態②

3.マウスピースを出来うる限り装着して過す
もちろん『歯ぎしり』のおこる就寝時もいれていただきます。

入れ歯ほど食べれるわけではないのですがこれで食事もしてもらうように指導しました。

人間には適応能力があり、どのような『咬み合わせ』になろうがそれに慣れていきます。

最初の前歯がすり減った厳しい状況にも適応していたわけです患者さんは入れ歯が割れたから来院されたのであって、咬みにくいとはおっしゃっておられませんでした。

つまり、あのような厳しい『咬み合わせ』にもかかわらず食事には困っていなかったということですから、適応できていたわけです。

そこで、割れない『入れ歯』を作るべく元『咬み合わせ』に近づけるようにしていきたいのですが、

適応能力はひとそれぞれです。

いきなり『咬み合わせ』を変えてそれに瞬時に適応できるかどうかはひとによって異なります。

ですから、まずはこのマウスピースを使っていただいて徐々に適応していってもらってから新しい『入れ歯』の作製に着手しようと思っております。

『マウスピース』の使用感は入れていて問題ないが食事はものを噛み切りにくいとのご指摘を受けました。

『咬み合わせ』のプラスチックの部分を今後噛める人工歯に置き換えつつ調整をさせていただき、

調整の終わった『マウスピース』の『咬み合わせ』で作った『入れ歯』を作製できれば良い結果につながるのではないかと思っております。

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